高性能な建材として需要が高まる集成材に国産材を利用する。
品質、性能の良い木材製品が求められる中で、集成材の需要が高まっています。
集成材とは、節や割れなどを取り除き2~3cm程の厚みに製材された板「ラミナー」を、繊維方向を平行にした状態で重ね、貼り合わせてひとつにした建材を指します。
ラミナーを十分に乾燥させて作るため、他の製材に比べ含水率が低く均一になり、寸法変化をより少なくすることが可能です。
節などの欠点は予め取り除かれていますし、強度のバラつきがなく、変形や割れが少ないのが魅力です。接着が完了した集成材は、お湯で煮ても剥がれることがありません。
その他、天然木の1.5倍以上の強度が得られること、鉄やコンクリートよりも強度がありながら軽量であること、断熱性、調湿性、耐久性が高いこと、自由な形状や寸法の部材を作れることなど、様々なメリットがあります。
流通する集成材のうち、国内で生産されるものは全体の60%程度であり、そのラミナーも欧米材が中心で、国産材の使用はいまだ10%程度にとどまります。
そのような中でも、短尺材などの単価の低い原木を有効利用することで、国産材での集成材生産に取り組むケースが増えており、集成材への需要増加にあわせて、国産材の消費が増加することが期待されるところです。